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家づくりコラム

2025.04.26

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UA値(外皮平均熱貫流率)とは?注文住宅で知っておくべき断熱性能の指標【岡山注文住宅コラムVol.70】

岡山県の県南エリア【岡山市北区、中区、南区、東区、倉敷市、瀬戸内市、赤磐市、早島町、総社市、玉野市】で高性能住宅と自然素材にこだわり、健康で快適な注文住宅をご提案している工務店、SANKOの家です。

UA値」というワードをネットで見かけたり、住宅会社の説明で出てきたときに「何のこと?」と戸惑われる方も多いのではないでしょうか?

注文住宅の検討を進める中で、快適さや省エネ性にこだわりたいと考えるご家族にとって、UA値は非常に大切なキーワードです。

この記事では、「UA値(外皮平均熱貫流率)」の意味や計算方法、地域によって異なる基準、なぜ重要なのか、そしてUA値を下げる(=断熱性能を高める)ための具体的な方法まで、徹底的にわかりやすく解説します。

この記事を読むと、「断熱性の高い家とはどういう家か」「自分たちの住むエリアでのUA値の目標はどこなのか」「家族が冬も夏も快適に過ごせる家づくりのポイント」がわかるようになります。

これから注文住宅を建てたいと考えているご家族、省エネ住宅に関心のある方、そして住宅性能について正しい知識を持って選びたいと考えている方は、ぜひ最後まで読んでみてください!


UA値(外皮平均熱貫流率)とは?

 

UA値とは、「外皮平均熱貫流率」の略で、住宅の断熱性能を数値で示す指標です。

具体的には、建物の外部と接している部分(屋根、外壁、床、窓、玄関など)から、どれくらいの熱が1時間に逃げていくかを、外皮全体の面積で平均した値を表しています。

つまり、UA値が小さいほど、建物の中の熱が外へ逃げにくく、高い断熱性能を持っているということになります。例えば、UA値が0.87の家よりも、0.46の家の方がずっと暖かく、冷暖房の効率も良くなります。

住宅の快適性や光熱費に直結する重要な要素ですので、家づくりを始める前にきちんと理解しておきたいところです。


UA値の計算方法

 

UA値の計算は専門的な手法で行われますが、基本的な考え方は以下の通りです。

UA値の計算式:
UA値 = 建物全体から逃げる熱量(W) ÷ 外皮の面積(㎡)

この「建物全体から逃げる熱量」は、屋根・壁・床・窓・玄関など、すべての外皮部位の熱損失を合計して算出します。

熱損失は、部位ごとに異なる「熱貫流率(U値)」に、部位の面積をかけて求めます。

例えば、断熱材の性能が低い壁や、大きな窓が多い住宅では、熱が逃げやすくなるためUA値が高くなります。反対に、断熱性の高い素材を使い、窓の数や大きさを計画的に設計すれば、UA値を抑えることが可能です。

住宅会社や設計士が用いる専用のソフトや計算式で正確な数値を出しますが、建築主であるご家族もその数字の意味を理解しておくと、住まいの性能を数値で比較できるようになります。


UA値の基準・地域区分

 

日本では、国が定めた「省エネルギー基準」に基づき、地域ごとに目標とするUA値の上限が設定されています。地域によって気候条件が大きく異なるため、北海道と九州では基準も変わります。

岡山県南エリア(岡山市・倉敷市など)は「6地域」に該当し、省エネ基準で求められるUA値の上限は0.87です。

これは最低限守るべき基準であり、これを下回るほど性能が高いことを意味します。

ただし、最近では国の基準を上回る「HEAT20」という民間団体の基準も注目されています。HEAT20では、より高性能な断熱等級を定めており、以下のような区分があります。

  • G1:UA値 0.56以下(6地域の場合)

  • G2:UA値 0.46以下

  • G3:UA値 0.26以下

特にG2以上になると、エアコン1台で家全体を冷暖房できるほどの断熱性能になります。

SANKOの家がご提案している住宅は、最上位のG3グレードも可能です。


なぜUA値が重要なのか?

 

注文住宅を検討するうえで、UA値が重要な理由は4つあります。

1. 快適な室温を保てる

UA値が低い住宅は、冬でも室内が冷えにくく、夏は外の暑さを遮ってくれるため、一年を通して快適な室温が保てます。体調管理にも良く、ヒートショックなどのリスクも軽減されます。

2. 光熱費が抑えられる

断熱性能が高い家は冷暖房の効率が良くなるため、エアコンの稼働時間が短くなります。筆者の家では、UA値0.38の高性能住宅に引っ越したことで、電気代が冬場で約30%も下がりました。

3. 建物の寿命が延びる

断熱性が高まると、家の中と外の温度差が少なくなるため、結露が起こりにくくなります。結露が原因で発生するカビや腐食を防ぐことができ、建物の耐久性を保つことにつながります。

4. 資産価値が高まる

住宅の省エネ性能は、将来的な資産価値にも影響します。長期優良住宅やZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)として認定されるためには、一定のUA値以下であることが求められます。


UA値を低くする(断熱性能を上げる)には?

 

注文住宅を建てる際、UA値を低くするにはいくつかの工夫が必要です。

1. 高性能な断熱材を使用する

断熱材の選び方は非常に重要です。ウレタンフォーム、グラスウールなど素材によって性能が異なります。

SANKOの家では、高性能フェノールフォーム断熱材を採用しています。フェノールフォームは、一枚でムラなく高い断熱性能と防火性能を発揮する、断熱材の中でも最高クラスの性能を持っています。他の断熱材に比べてコストパフォーマンスが抜群に優れており、同じ断熱性能の家を建てる場合、その差は最大で2倍程度になることもあります。

2. 高断熱の窓とサッシを選ぶ

家の熱の約6割は窓から逃げると言われています。複層ガラスや樹脂サッシなど、断熱性の高い窓を採用することでUA値の改善が期待できます。

3. 開口部の数や位置を最適化する

窓や玄関の位置、大きさは断熱性に大きく影響します。必要以上に大きな窓は避け、太陽の光を効果的に取り入れつつ、断熱性を保つ設計が重要です。

4. 気密性を高める

UA値は断熱性能だけを表す指標ですが、実際の快適さは気密性とも深く関係します。

SANKOの家は、気密性にもこだわり、計画的な換気ができるため、結露の心配が少なく、空気も清潔に保たれます。


まとめ

 

UA値(外皮平均熱貫流率)は、住宅の断熱性能を数値で示す重要な指標です。岡山県南エリアでは、UA値0.87以下が最低基準となりますが、より快適な暮らしを目指すなら、G2・G3レベルの断熱性能を目指すのがおすすめです。

断熱材の選定、窓の性能、気密性の確保といった具体的な工夫で、UA値を大きく改善できます。そして、快適で省エネな暮らしを実現するには、信頼できる住宅会社としっかり相談することが大切です。

岡山で新築住宅をご検討していらっしゃる方はモデルハウスにお越しください。

HEAT20 G3ランクの居心地の良い空間です。
高性能住宅を是非ご体感に来てみてくださいね。