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家づくりコラム

2024.09.16

高性能住宅の間取り【設計お役立ち情報 Vol.10】

「高気密・高断熱の住宅」は、外部環境に影響されにくく、

家全体の温度を均一に保つことができます。

 

しかし、ただ単に住宅の断熱と気密性能を上げれば良いわけではなく、

間取りについてもポイントを抑えて設計することでより快適な家になります。

 

 

 

 

家全体を効率的に空調するためには、空気の流れをスムーズにすることが必要で、

そのために、「吹き抜け」が重要になります。

当然ですが、1階と2階は2階の床によって物理的に分断されていて、空気の行き来が出来ません。

よって1階と2階の空気や熱はそれぞれの階で循環することになります。

 

窓からの日射の量や生活での煮炊きや過ごす人数が1階と2階で異なるため、

高気密高断熱住宅で全館空調をしていても、階ごとに多少温度ムラができてしまうのです。

しかし、吹き抜けを設けることで、1階から2階への空気の流れが確保され、家全体が均一な温度に保たれます。

 

 

 

間取りを考える際には、階段部分が一つの吹抜けとなるので、階段の横に吹抜けをくっつけて大きい吹抜けとしたり、

半畳程度の小さな吹抜けを別で設けたりすることを意識しています。

このようになるべく部屋を仕切らず、オープンな空間をつくることで、

太陽の日射による熱や光を、家全体にうまく循環させることができ、

より高気密高断熱住宅の恩恵を受けられるようになります。

 

 

 

また、建物の形状によっても快適性に違いができます。

なるべく平面を矩形にし、1階と2階を同じ大きさにする(総2階)ことで

少ないエネルギーで室内の温熱環境を均一化しやすくなりますし、建築時のコストも経済的になります。

 

大前提として、建てられるご家族のご要望を叶えることが大切です。

そのうえで、高性能住宅でしか作れない快適性をより高められる家づくりをしていきましょう。

 

 

松村