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2024.09.22
頭寒足熱で健康になる【設計お役立ち情報 Vol.14】
「頭寒足熱(ずかんそくねつ)」という言葉をご存知でしょうか?
これは、頭を冷やして足を温めると健康に良いという意味で、古くから日本で知られています。
冬に暖房をつけていても足元の温度が低ければ寒く感じます。
通常、暖かい空気は軽いので上の方へ溜まり、足元からは隙間風が入ってきますので、
そうなると、頭と足元の温度差が出来てしまいます。
寒さを感じるのは、室温だけではなく体感温度が大事です。
体感温度とは気温だけでなく、湿度や気流、熱放射などの複合的な要素によって人が感じる温度の事です。
家の中では常に肌で接している床の表面温度も大きくかかわっています。
室温が高くても、足元の床面温度が低ければ体感温度は下がるので寒くなります。
つまり、頭と足元(床面温度)の温度差をなくすことで快適になります。
そのためにも、高気密高断熱で家を建てるべきです。
高気密高断熱住宅では断熱材で室内が保温され、隙間風も入ってこないので、家中の温度差が小さくなります。
つまり、室温と足元(床面温度)の温度差も小さくなり、体感温度が下がらず快適なんですね。
もし、高気密高断熱住宅の場合で、冬に寒く感じる場合はエアコンの使い方が間違っているかもしれません。
多くのご家庭では、寒いときや人がいるときだけエアコンをつける「個別間欠運転」をしていると思います。
しかし、これではいくら高気密高断熱住宅であっても、本来の暖かさを十分に感じることが難しいです。
エアコンを消して、家が冷え切った状態から暖房をつけると室温自体はすぐに上がりますが、実は床や足元の温度は低いままで体感温度が下がってしまいます。
そこで実践してほしいのが、エアコンを一定の温度で24時間連続運転させることです。
エアコンを常時運転していれば、床の表面温度と室温が近くなるため、ずっと快適になります。
また床下エアコンを採用する場合も同様です。
床下エアコンとは、床下にエアコンの温風を流し込むことで、床面を暖め、体感温度を大幅に向上させることができます。
床暖房と似た効果があり、部屋全体の空気を過度に暖めることなく、足元からじんわりと暖かさを感じられます。
暖房費用については、家が冷えた状態から大きなエネルギーを使って暖房運転するよりも、小さいエネルギーで運転し続ける方が経済的です。
なので、旅行などで数日間家を空ける場合でもエアコンは運転させておきましょう。
ただし、24時間連続運転しているとフィルター掃除を忘れがちなので注意してください。
フィルターにほこりが付いた状態で運転させると、モーターやコンプレッサーに負荷がかかりエアコンの寿命が短くなってしまいます。
松村