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家づくりコラム

2024.09.14

換気システムの種類【設計お役立ち情報 Vol.8】

家づくりにおいて、快適な住環境を維持するために必要な「換気」は

高性能住宅において心臓部分ともいえる重要な部分になります。

 

適切に換気がされていないと

空気汚染による人体への影響や、

結露による耐震性、断熱性の低下が起きるリスクがあるため、
どのタイプの換気システムを選ぶかがポイントとなります。

 

 

換気には大きく分けて、自然換気と機械換気の2種類があります。

自然換気は、風や温度差を利用して空気を入れ替える方法ですが、

換気流量を一定に保つことが難しいため、

現代の住宅では換気扇を使用する機械換気が採用されています。

 

 

機械換気には、3つの方式があります。

 

第一種換気方式

給気と排気の両方に換気扇を使い、室内の圧力を外気と同じに保つ方式です。

この方式の魅力は、熱交換装置を使用することで、

換気時にも室内の温度を保ちながらエネルギーを節約できる点です。
特に、冷暖房費を抑えたい方にとっては魅力的ですが、

その分、初期費用や交換費用、換気にかかる電気代がやや高くなる傾向があります。

 

 

第二種換気方式

こちらは給気のみを換気扇で行い、排気は通気口から自然に排出する方式です。

一般の住宅ではあまり採用されませんが、室内の圧力が外気より高くなることで、

汚染空気の流入を防ぐ効果があり、手術室など特定の環境で利用されています。

日常的な住宅環境には向いていません。

 

 

第三種換気方式

この方式は排気のみを換気扇で行い、室内の圧力を外気より低くすることで

自然に各部屋の給気口から外気が取り込まれる仕組みです。

初期費用やランニングコストが安価で、多くの住宅で採用されています。

 

 

 

どの方式を選ぶにしろ、しっかり機能させるためには家自体に高い気密性能が求められます。

気密性能について、次回に続きます。

 

 

松村