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家づくりコラム

2024.10.04

家づくりの床材選び【設計お役立ち情報 Vol.22】

家の中で足に直接触れる部分は、フローリングがほとんどですよね。

特に日本では靴を脱いで生活します。

素足や靴下で歩いたり、胡坐をかいて座ったり、寝そべったりと、床と接する時間が非常に多いです。

そのため、直接肌に触れる床材の選択は特に重要です。
見た目の美しさだけでなく、日々の暮らしでどのように感じるかがポイントになります。

 

今回は、私たちが日常で多くの時間を過ごす「床材」についてお話しします。

 

 

 

床材は良くも悪くも、家の印象一発で決めてしまいます。

タイルや合板系のシートフロア、クッションフロアなど、たくさんの色、デザインから選ぶことが出来る床材がよく使われがちです。

イメージする家具やインテリアの素材、色によって、床材の選び方も変わってくると思いますし、デザインも当然大切だと思います。

 

しかし、それが住む人にとって本当に最適かどうかは、しっかり検討する必要があります。
デザイン先行で選んでしまった場合、家が完成した時の満足感は高いと思いますが、住み始めてからは不満に感じることも多いです。

例えば、タイル等の傷がつきにくく硬い床材は頑丈ですが、冬場は冷たく感じやすく、足腰に負担がかかります。

また、経年変化の少ない合板系のフローリングは、表面に無垢材に比べて風合いが劣ることが多いですし、耐久性の低さから将来リフォームで貼り替えることになったりします。

住み心地が何よりも大切ですので、肌触りや温度感、硬さなどを実際に触れてみて、感じてみてから選んでください。

 

 

 

 

私がいつもおすすめしている床材は無垢のフローリングです。

 

無垢材というと、湿気で膨らんだり乾燥したり、シミになりやすかったり、柔らかい樹種の場合傷がつきやすかったりとデメリットに思われがちな面もあります。

しかし、傷がついた部分は濡れタオルを当てて木に湿気を含ませたり、傷の部分を削ったりすることで修復することは可能ですし、床上浸水などの水害にあっても、貼り替えずる必要もなく、乾燥すればまた使い続けられます。

経年変化や傷も「味」として楽しめるのが魅力で、傷がついても、逆に素材の風合いを引き立て、住まい手に愛着を感じさせることが多いです。

 

また、お子様の知育にも良いとされています。

最近はスマートフォンやタブレットでガラス面ばかり触っていることが多いですから、そんな中、静電気もおきない自然の床材を選ぶことはとても大事だと思います。

 

 

そんな無垢フローリングの樹種による違いについて、次回に続きます。

 

 

松村