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2024.10.06
坪単価とは【設計お役立ち情報 Vol.24】
家づくりを進める際、多くの方が気にするのが「坪単価」ですよね。
ですが、坪単価についてどういうものかを理解しておかないと、後々の予算計画で大きなギャップが生じ、予想外の出費に驚くことになりかねません。
今回は、住宅会社の提示する「坪単価」について気を付けるポイントをお伝えします。
坪単価の違いとは?
坪単価の解釈が住宅会社によって異なります。
本体価格だけを基に算出しているのか、税込みか税抜きか、さらには「付帯工事」と呼ばれる家を建てる際に必要なその他の工事を含んでいるのかなど、坪単価の定義には統一されたルールがありません。
これが打ち合わせの段階で双方の認識にズレが生じると、最終的に金額を提示されたときに「思っていたよりも高い!」と感じる原因になってしまいます。
一つ目の注意点は、坪数の算出方法の違いです。
こちらが坪単価の計算式になります。
坪単価=本体工事費 ÷ 建物面積(坪)
例えば、35坪という建物面積が示されていても、その中に吹き抜けやバルコニー、玄関の外のポーチなどが含まれているかどうかで坪数が変わりますよね。
ですが、坪数算出には統一された一律のルールがありません。
ですので、吹抜けやバルコニー、玄関のポーチなどの要素が全て含まれた面積で40坪と算出されていれば、坪単価が低くなることになります。
二つ目の注意点は、本体工事費の範囲です。
「本体工事費」と聞くと家の主要な部分にかかる費用を思い浮かべるかもしれませんが、実際には付帯工事が別途必要な場合も多いです。
太陽光発電システム、エアコン、外構工事、上下水道の引込み、地盤改良など、これらは住宅会社によって本体工事費に含む場合と含まない場合があります。
こうした付帯工事費用の有無によって、坪単価の算出方法は大きく変わってきます。
ですので、建築会社が提示する坪単価に何が含まれているのかを確認することが非常に重要です。
家づくりは、建物本体や土地だけでなく、付帯工事や住宅ローンの諸経費、火災保険・地震保険、登記費用、さらには引越しや地鎮祭の費用など、さまざまな費用がかかります。
また、住んでからも電気代やメンテナンス費用、修繕費等が出てきますし、これらをしっかりと予算に組み込んでおかないと、後から想定外の出費に悩まされることになりかねません。
多くの方にとって家づくりは初めての経験であり、予算計画や資金計画に不安を抱くこともあるはずです。
しかし、住宅会社の中には、家づくりにかかるすべての費用を概算ででもシミュレーションし、分かりやすく説明してくれるところもあります。
坪単価ではなく家づくりにかかる総費用(ランニングコストやメンテナンスコストも含めて)で考えるようにしましょう。
松村