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2024.09.21
地鎮祭について【設計お役立ち情報 Vol.13】
地鎮祭は、その土地に住む「氏神様(うじがみさま)」や「産土神(うぶすながみ)」、「鎮守神(ちんじゅがみ)」に対して、土地を使わせてもらうことへの感謝と、工事の安全を祈願する儀式です。
氏神様はその地域や家族を守る神様、産土神はその土地に生まれた人を守る神様、鎮守神はその地域全体を守る神様とされますが、現代では近くの神社にお願いするのが一般的になっています。
その歴史は古く、西暦690年、藤原京の造営に先立って「鎮め祭らしむ儀式」が行われていたことが「日本書紀」に記載されています。
少なくとも1300年以上前には行われていて、長い年月にわたって続けられてきた伝統行事なんですね。
地鎮祭は初めてで心配になられる方も多くいらっしゃるので、
どんな準備が必要なのか、当日の流れも併せて簡単にご紹介しますね。
まず、地鎮祭の日取りについて、「大安」「先勝」「友引」の吉日の午前中が良いとされています。
「雨降って地固まる」という言葉もありますが、地鎮祭当日に雨が降ることは縁起が良いとされています。
多少の雨なら心配せず、自然の恵みとして受け止めてください。
一般的にはお神酒(お酒)、お米、塩、水、魚、海藻、野菜、果物などが用意されます。
これらは神主さんが準備してくれることが多いですが、お酒など持って来ていただいたものも合わせてお供えすることもできます。
最後は御下がりとして施主様が持ち帰るようになります。
地鎮祭の流れや祭壇の前で行うマナーについては、その都度その場で神主さんが教えてくれますので、当日はその流れに従っていただければ大丈夫です。
・修祓(しゅばつ)
参加者や供物を清めます。
神主さんがお祓いの言葉を奏上し、大麻(おおぬさ)を左右に振ってお祓いをします。
・降神(こうしん)の儀
神様をお迎えします。
神様が祭壇に降臨するので参列者は頭を下げます。
・献饌(けんせん)の儀
神主さんがお神酒と水の蓋を取り、神様に召し上がっていただくため、祭壇へお供えします。
・祝詞奏上(のりとそうじょう)
家を建てることを神様に奉告し、工事の安全を祈願します。
・四方祓(しほうはらい)の儀
神主さんとお施主様がお神酒・米・塩等で土地の四隅と中央(盛砂)を清めて回ります。
・地鎮の儀(鍬入れの儀)
施主様が盛砂に3回鍬を入れます。
このとき「えい、えい、えい」と声を出しながら行います。
・玉串奉奠(たまぐしほうてん)
神主さんから玉串を受取り、時計回りに玉串の根本を神様に向けて祭壇にお供えします。
2礼2拍手1礼の作法でお祈りします。
(神社によっては作法が異なるので、神主さんに従う。)
・撒饌(てっせん)
神様が召し上がった御供物を下げます。
・昇神(しょうしん)の儀
神様にお戻りいただきます。
参列者は頭を下げます。
・直会(なおらい)
お神酒で乾杯します。
神事が終われば、神主さんへのお礼(玉串料、初穂料)として3~5万円ほどお渡しします。
このとき、のし袋に包んでお渡しするのが通例です。
通常、地鎮祭は住宅会社や工務店が主導で準備を進めてくれることがほとんどで、
必要な物の手配や日程調整も含めてサポートしますので、施主様は安心してお任せいただけます。
地鎮祭は家づくりのいい思い出になりますので、是非ともしていただきたいなと思います。
松村