NewsBlog

家づくりコラム

2024.10.11

加湿器は気化式がオススメ【設計お役立ち情報 Vol.26】

高気密高断熱住宅では、外気の影響を最小限に抑え、室内を快適な温度に保つことができます。
しかし、この快適性を維持するために、気をつけたいのが湿度管理です。

 

 

冬場などで室内を暖めた際、空気中に含まれる水分量は変わりませんが、相対湿度は低下してしまいます。
これは、暖かい空気が冷たい空気に比べて水分を多く含む性質を持っているためです。
その結果、室内の相対湿度が下がり、過乾燥が引き起こされることになります。

 

過乾燥を防ぐためには、室内の水分量を増やす必要がありますよね。
最も手軽に行える対策が、加湿器の使用です。
加湿器を選ぶ際には、室内全体を均等に加湿できるものを選ぶことと健康上安全であることが重要です。

 

 

 

 

超音波式加湿器
超音波によって水を細かい粒子にして飛ばす方式です。
消費電力が低い割に加湿量が多いです。
スチーム式や気化式なら、加湿器内に塩素や雑菌が残るのですが、超音波式は塩素や雑菌も含めた水分が微粒子として強制的に噴射されますので、あまりお勧めしていません。

 

 

スチーム式加湿器
水を沸騰させるだけのシンプルな方式です。
熱が大量に必要なので、消費電力が高く、熱い蒸気が出ます。
小さい子やペットがいる場合は注意が必要です。
加湿量は一定なので、湿度が高くても加湿し続けてしまうため、結露発生のリスクが高いので注意が必要です。

 

 

気化式加湿器
濡らしたフィルターに風を当てる方式です。
分かりやすく言うと、濡れタオルをハンガーに掛けておくようなものですね。
そのタオルの表面積を大きくして、風を当てているといった感じで加湿します。
ずっと湿った状態になり雑菌がわきやすいので、フィルターの定期的な手入れが必要になります。
この気化式が一番おすすめで、実際私の自宅でも使用しています。
雑菌は発生するのですが、超音波式と違い、雑菌がそのまま微粒子に含まれて飛ぶわけではないので安全性は高いかなと思います。

 

 

 

 

加湿器以外にも、次のような方法で室内の湿度を調整することができます。

 

• 洗濯物を室内干しにする
• 観葉植物を置く
• お風呂のお湯をはったまま、ドアを開けて湿気を部屋に流す

 

 

これらの方法を併用して、より自然な形で湿度を上げることを目指しましょう。

 

 

最後に、湿度を上げすぎると結露の原因になる点も注意が必要です。

特に窓や壁に結露が発生すると、カビや劣化を引き起こし、家全体の健康を損なうことにもなります。
理想的な相対湿度は50%前後を目安に、快適な空間を維持するよう心がけてください。

 

 

松村