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家づくりコラム

2024.11.03

モジュール寸法について【設計お役立ち情報 Vol.36】

モジュールとは、家の設計に使う規格寸法のことで、「尺モジュール」「メーターモジュール」の2種類があります。
この選択が、住み心地や建築費用に大きく関わってきます。

 

 

尺モジュールは、昔から日本の建築で使われている基準です。
1グリッドが910mm×910mmの正方形で、柱と柱の間隔が約780mmの広さになります。
畳のサイズとも合っているため、和室が作りやすく、多くの住宅会社でこの基準が採用されています。

 

メリット:

•和室が作りやすい

畳や障子などの和室用建材がこのサイズで揃っているので、自然な和風の空間が作れます。
•コストを抑えやすい

尺モジュールに合った建材が多く流通しているため、材料費が抑えられる場合が多いです。
•自由な設計が可能

部屋ごとに広さを調整しやすく、特定の空間だけ広くするなどの設計がしやすいです。

 

 

 

メーターモジュールは、1グリッドが1,000mm×1,000mmで、柱の間隔が約870mmと広めの基準です。
廊下や部屋の間隔が広くなり、ユニバーサルデザインやバリアフリー設計に向いています。

 

メリット:

•広々とした空間

廊下や浴室、階段などに余裕が生まれます。
•ご高齢の方にもやさしい:

車椅子が通りやすい幅が確保しやすく、将来のバリアフリー対応がしやすいです。

 

 

 

 

どちらのモジュールで家を設計する場合も、ライフスタイルや将来設計に合わせた選択が大切です。

和室を作りたい、自由設計が希望なら、尺モジュールがオススメです。
細かな間取りの調整がしやすく、伝統的な和の空間を取り入れるのにも向いています。

将来のバリアフリーを考えたいなら、メーターモジュールもオススメです。
特に、老後を見据えた家づくりには安心の設計が可能です。
ただし、メーターモジュールで作るには、その分の広い敷地が必要になることも考慮しましょう。

 

 

「特にこだわりがない」「日本らしい空間が良い」という方には、広く使われている尺モジュール(910mm)での設計で良いかと思います。

 

 

松村