NewsBlog

家づくりコラム

2023.11.01

家庭用蓄電池|初期費用や容量制約のデメリット【岡山注文住宅コラムVol.020】

岡山県の県南エリア【岡山市北区、中区、南区、東区、倉敷市、瀬戸内市、赤磐市、早島町、総社市、玉野市】で高性能住宅と自然素材にこだわり、健康で快適な注文住宅をご提案している工務店、SANKOの家です。

 

 

太陽光発電システムを設置中の方や検討中の方は

家庭用蓄電池についてご興味がある方も多いのではないでしょうか。

 

電気代の節約、災害時の備え、

そして環境にやさしいエネルギー利用について考えることは、

今やますます重要です。

 

この記事では、家庭用蓄電池について詳しく紹介し、

そのメリットとデメリット、選び方、そして売電価格についてご説明します。

 

家庭用蓄電池について知識を深め、

効果的に活用するための情報が詰まっています。

ぜひ最後までお付き合いください。

 

 

家庭用蓄電池とは?メリット・デメリットは?

 

家庭用蓄電池とは、

太陽光発電や風力発電などで生成された電力を

貯めておくための装置です。

 

これにより、

以下のメリットとデメリットが存在します。

 

メリット1. 電気代の節約効果

 

家庭用蓄電池を導入する最大のメリットの一つは、

電気代の節約です。

 

太陽光発電や風力発電などで発電された電力は、

通常の電力供給とは異なり、

固定価格買取制度(FIT)の下で売却されます。

 

FIT制度の下では、

発電した電力を固定の価格で売却できるため、

売電収入が確保され、電気代を大幅に削減できます。

 

固定価格買取制度(Feed-in Tariff, FIT)は、再生可能エネルギー発電設備のオーナーに、一定期間にわたって固定された価格で発電した電力を売却する機会を提供する政府の政策や制度です。この制度は、再生可能エネルギーの導入を奨励し、持続可能なエネルギー源の普及を促進するために導入されています。

 

 

メリット2. 災害時の非常用電源の確保

 

災害時に困ったことランキングで断トツの一位が「電気ガスが使えない」事となっています。

災害時に非常用電源として活躍するのが蓄電池です。

 

例えば停電になってしまったときでも、

スマホなどの充電のほか、

冷暖房を入れて空調を調節できますし、

冷蔵庫の食品も保存できます。

 

蓄電池に蓄えられた電力は、

通常の電力供給が途絶えた場合でも利用できるため、

家庭内でライトや冷蔵庫などの必要な電化製品を稼働させることができます。

 

 

メリット3. 固定価格買取制度の期間終了(卒FIT)後には自家消費

 

さらに、FIT制度の期間が終了した場合、

余剰電力を自家消費できるというメリットもあります。

 

これにより、売電価格の低下による収益減少をカバーできます。

 

 

デメリット1. 初期費用が高い 

 

一方で、家庭用蓄電池を導入するためには、

初期費用が高額になることがあります。

 

販売価格総額は100~250万円程度

 1kWhあたりの単価は15~20万円/kWh程度が一般的です。

 

太陽光発電や風力発電システムと

蓄電池の設置費用を合わせると、

それなりの投資が必要です。

 

このため、計画的な予算編成が不可欠です。

 

 

デメリット2. 容量が少なく、使える量が限られる 

 

また、家庭用蓄電池の容量は限られており、

使える電力量に制約があります。

 

 

「蓄電池」と言っても、電気を貯められる量は無限ではなく、

製品によって電気を貯められる量は異なります。

 

現在販売されている蓄電池の容量は4kwh~16kwh程度のものです。

 

使った分は当然減りますし、

エアコンや給湯器など消費電力量の多いものを使うと

足りなくなるという事も考えられます。

 

 

私の友人は太陽光発電システムに合わせて

12kwhほどの蓄電池をつけていますが

蓄電池にためている電気は朝まではもたず、

電気の自給自足を理想としているけれど

実現には至らないと話していました。

 

蓄電池の容量に応じて、

一度に使用できる電力の量が制限されるため、

大規模な電力需要には対応しきれないことがあります。

 

 

デメリット3. 電池ユニットの経年劣化により交換が必要 

 

 

さらに、

家庭用蓄電池の電池ユニットは経年劣化し、

交換が必要となることがあります。

 

電池ユニットの交換には追加のコストがかかり、

これを考慮する必要があります。

 

 

また、現在の蓄電池の主流になっている

リチウムイオンバッテリーは、

充電放電の回数に限りがありますので

寿命を超えると、交換が必要になります。

 

リチウムイオンバッテリーの寿命は

6,000~12,000サイクル

15~20年程度と言われています。

 

 

家庭用蓄電池の選び方

 

家庭用蓄電池を選ぶ際には、

以下のポイントを考慮することが大切です。

 

 

過去1年間の電気使用量を確認して蓄電容量・出力を決める

 

蓄電池の容量や出力は、

過去1年間の電気使用量に合わせて選ぶことが重要です。

正確なデータをもとに、適切な容量を選びましょう。

 

 

設置場所に合わせて種類を決めよう

 

蓄電池の設置場所によって、

適した種類が異なります。

 

屋外に設置する場合は大容量の定置型が、

屋内なら小型のポータブル型が適しています。

 

場所の特性を考慮しましょう。

 

 

太陽光発電のパワーコンディショナーを交換するかも要確認 

 

太陽光発電と連動させる場合、

既存のパワーコンディショナーの交換が必要かもしれません。

事前に確認し、必要な調整を行いましょう。

 

 

電力ロスを少なくしたい人はハイブリッド型 

 

電力ロスを最小限に抑えたい場合は、

ハイブリッド型の蓄電池を検討しましょう。

これにより、

効率的なエネルギーの収集と供給が可能となります。

 

 

導入費用を抑えたいなら単機能型を選ぶ

 

予算を抑えたい場合には、

単機能型の蓄電池を検討することも一つの方法です。

 

単機能型は、

基本的な蓄電機能に特化しており、

コスト面で優れています。

 

 

電気を使いたい範囲に合わせて選ぶ 

 

最後に、

蓄電池は大きく二つの種類に分かれるのですが

「全負荷型」と「特定負荷型」の2種類です。

電気をどの範囲で使用するかに応じて、

全負荷型または特定負荷型の蓄電池を選びましょう。

 

全負荷型

 

「全負荷型」の蓄電池の場合、

停電が発生すると瞬時に蓄電池からの電力供給に切り替わるため、

普段とほとんど変わらずにそのまま家電を使用し続けることが可能です。

 

全負荷型蓄電池は、

電化製品全ての負荷を使用できるので、

停電に気づかないくらい快適に過ごせます。

 

とても便利ですが価格は高めで、130万~450万程度します。

 

 

特定負荷型

「特定負荷型」の蓄電池は、

停電が発生するとあらかじめ選んでおいたエリア(部屋)の

特定の家電製品(100Vのみ)しか使用できず、

停電時は非常に不便です。

 

特に、IHクッキングヒーターやエコキュート、

200Vのエアコンを導入されている方は停電時に使えないので不便です。

 

こちらは少し物足りないような気がしますが

価格は全負荷型より少し安めで60万~280万程度です。

 

 

あまり容量が大きくない蓄電池はこの

「特定負荷型」の場合が多いので、

購入予算などと相談しながら

どちらの蓄電池にするか選ぶのが良いと思います。

 

災害に備えるために蓄電池を導入するのであれば、

この「全負荷型」がおすすめとなっています。

 

 

住宅用太陽光発電(10kW未満)の売電価格

 

住宅用太陽光発電の売電価格は、

電力会社との契約に基づいて決まります。

 

ここでは、

一般的な売電価格の傾向について説明しましょう。

 

 

売電価格 
 2023年度(令和5年度)の余剰買取価格:16円/kWh
 2022年度(令和4年度)の余剰買取価格:17円/kWh
 2021年度(令和3年度)の余剰買取価格:19円/kWh
 2020年度(令和2年度)の余剰買取価格:21円/kWh
 2019年度(令和元年度)の余剰買取価格:24円/kWh

 

太陽光発電システムの売電価格は

2013年(10年前)は10kw未満の余剰買取価格は42円でしたが

今年2023年はなんと16円です。

 

また、近年は電気料金の価格が爆上がりしていますね。

 

これらの要因から、

太陽光発電で発電した電力は売るよりも

自家消費した方がメリットが大きくなります。

 

そのため、太陽光発電システムと共に

家庭用蓄電池を導入される方が増えていきています。

 

太陽光発電システムと共に蓄電池を使う事で、

太陽が出ている日中だけでなく

夜間も蓄電池にためた電気を使うことができ、

電力会社から買う量を減らすことができるので

電気代の節約になりますね。

 

 

まとめ

 

最後に、

この記事で得た情報をまとめましょう。

 

家庭用蓄電池は電気代の節約や

災害時の備えに役立つ便利なシステムですが、

初期費用や容量制約などのデメリットも存在します。

 

そのため、

蓄電池を導入する際には慎重な計画と選択が必要です。

 

私はこの蓄電池、まだまだ価格が高く、

買い時ではない!と思っています。

 

最近は災害が多く発生しているので、

災害時のために…と割り切って購入する

というのは当然ありだと思いますが

実際どこまでメリットが出ているか?

お得感はまだまだのような気がしています。

 

我が家ももう少し待とうかな…という気持ちです。

 

電気代が高騰して、

毎月の電気代の明細に一喜一憂する時代だからこそ

蓄電池で何とかしたい!と思っている方も多いと思いますが、

簡単に購入を決めてしまうのはNGです。

 

現状、蓄電池の価格が落ちない限り

設置した蓄電池の元を取るのは簡単ではありません。

 

しかし、

今の時代気候も不安定で災害も沢山起きているので、

地震や台風で停電した際には

重宝するお金には代えがたい設備だと思います。

 

家族の為、

もしもの時の為に必要と考えるのであれば

太陽光パネルと連携して

今回説明させていただいたことを踏まえながら

しっかり納得した製品を選んでほしいと思います。

 

持続可能なエネルギー利用に向けて、

ご家庭に最適な選択を見つけてください。

 

youtubeでも

分かりやすく解説しておりますので

是非見てみてくださいね。

 

岡山で新築住宅をご検討していらっしゃる方は

モデルハウスにお越しください。

花粉症・アトピー・アレルギーは

居住環境が原因かも!?

実際に空気感を体感に来てみてくださいね。